3DCGでアニメーションを作る為のフリーソフトと言えばBlenderが有名らしい。色々と調べた所、有料のソフトと比べるとややレンダリングが劣るものの、そこそこ綺麗な映像が出力できる模様。しかも、このソフト一つでアニメーションの作製だけでなく、モデリングも出来る。さらに布や流体の動きから、軟体の変型や剛体の衝突まで再現できるシミュレータも備えている。これが無料であるのだから、良い時代になったものだと二十代ながら思う。(Blenderについては
こちら)
ただ、いくらモデリングが可能といっても背景となる建造物等を全部一人で作るのは不可能に近い。別に建造物や小物のCGが作りたい訳ではなく、映像作品が作りたいのだ。逐一小物などのセットを作っていては映像に行く前に心が折れる。そこで、素材を探した所「Shadeアンロックデータ集」に行きついた。これを変換してBlenderで使えば十分な量の素材がそろっている。試しに、このシリーズの「
エクステリア・セレクション」を購入。

これをShadeの体験版を使って変換し、取りあえずBlenderの操作に慣れる為、試しにちまちまと街を構成していく事に。アンロックデータ集なので、ファイル変換も自由で他ソフトでの使用も許可されているのはありがたい。
Blenderがインポート出来て尚且つShadeがエクスポートできるファイル形式は[.obj]と[.3ds]で、それぞれ書き出して見たけれど、それほど差はないように感じる。ただ、もしかしたらテクスチャ関係で何か有るかもしれないので、この辺りは後日きちんと調べる必要がありそう。
この変換工程で先ず失敗したのが、「取りあえず」と思って複数ファイルを同一フォルダに保存した事。テクスチャが被って標識などに店の看板用テクスチャが張られたりと初回の書き出しは散々な事に。結局、一つ一つファイル分けして変換のし直し。今後もこれは気をつけたい。
また、本来透過処理されている筈の素材が背景白になっていて、柵などは上手く出力出来なかった。これは地道に自分で透過処理してそれをBlender内で反映するしかなさそうだ。因みに、3ds形式の場合は何故かwindows向けのテクスチャ書き出し設定では上手くいかず、png書き出しに直すと上手くいった。しかし、この場合も背景白で透過は反映されないよう。
あとは、描きだしたデータは一塊ではなくいくつものパーツに分かれているので、そのまま扱うと場合によっては面倒な事になる。そこで、一度適当な場所を右クリックで選んだ後、Bを押して短冊上で素材全体を選択。その後、Ctrl+Jで結合できる。ただ、このせいでテクスチャが狂ったかもしれないので色々試して見る必要がありそう。
試しにシーン素材を基に他の建築物や看板の素材を追加して街角を作ってみたが、この時、自分の古いPCではフリーズが多発。調べてみた所、一つ一つのファイルが大きい。どうも分割して面を作る時のメッシュが細かすぎるよう。分割なしにして書き出すと、多少荒くなるもののPCの動作はなんとか使えるレベルになった。ただし、車類はある程度細かくしないとタイヤが四角形になったりと散々、純正品じゃないから仕方ないけど。また、取り込んでからエディットモードで削除→限定的溶解で影響がない程度にメッシュを減らすのもデータの軽量化には有効そう。
まあ、そんなこんなで作った街角のセットがこちら。

車やらが倒れているのは、街中をテクニカルなドライビングをする車の映像を作ってみようと思った為。その為の障害物として看板やら車やらがある。看板や柵などは絵エディットツールのナイフで曲げたい所を切り、地道に曲げていった。ナイフのショートカットはKで、点の選択のためのツールのショートカットはC。ただ、このセットを開くとメモリーが3GB程食われてCPUも苦しそう。ちょっと当初予定していたドライビングの動画は厳しい。
しかし、このまま終わりではもったいないので、一応、町並みをめぐる動画を書き出し。照明を太陽光にして、ワールドで環境光を適当に水色に設定した。フレームレート24fpsでpngファイルを書きだしたものの、早すぎて何が何やら分からなかったので
ムービージェネレータを使い、12fpsでまとめ直したので少しカクカクしてる。
これだけでも大分書き出しに時間がかかった。まあ、暫くは使い方やモデリングの勉強をするので今のPCで事足りるが本気でアニメーションを出力するとなると、CPUを買ってメモリも増設する必要がありそうだ。GPUレンダリングも使えたら使いたいが、さすがにお値段が跳ね上がるのでぼちぼち……CPUを買う余裕すら苦学生の自分には今は無いので。
今週はこのぐらい。来週はモデリングかシミュレーションの勉強かなぁ。